素敵な50代の会

2016/02/28

年齢を重ねるほどに、にじみ出てくる、内面や生き様を大切にしていきたいです(朝元有美さん)。

【Profile】
1964年9月8日生まれ。「あさもとクリニック皮膚科」院長。
疾患が目に見えて改善していくのがわかることに魅力を感じて皮膚科医に。37歳で「あさもとクリニック皮膚科」を開院。40歳から積極的に運動を始め、現在は週1回のパーソナルトレーニングのほか、週2ペースでホットヨガへも通う。


 私が皮膚科医になったばかりの頃は、美容皮膚科というジャンルはなく、病院ではビタミンCの内服薬を処方するくらい。当時は勤務医として仕事一筋に走り続け、自分自身のお手入れにも気を配る余裕がありませんでした。
 30代になり、出産後もそれは変わらず…。子育てをしながら県病院に勤務し、週に1回は大学病院の勉強会に参加する中で、同期のドクターから「先生って、いっぱいシミがあって汚くない?」と言われたほど(笑)。ずっと「シミなんてメイクで隠せばいいや」くらいにしか思っていませんでしたが、その一言で目覚めました。
 「美に関する悩みも医者が治すべきで、その方が患者さんも安心できる」そんな想いで開業して13年。皮膚科全般とともにメディカルスキンケアを併設し、シミ・そばかす・たるみ・シワ・くすみなど素肌のトラブルの治療のほか、肌にツヤとうるおいを与える水光注射や、ベビーコラーゲン療法なども行っています。
 常に頭にあるのは「○○だから…」という思い込みはいけないということ。美容に遅い早いは関係なく、しっかりとした診断のもと、それに合った治療やお手入れをすることが何より大切だと感じています。そのために学び続け、新しい治療はまず自分がトライしてみて、痛みのレベルや内出血などのダウンタイムがどれくらいかを身をもって実感。治療効果とコスパを考え、納得できるものだけをクリニックに取り入れきました。患者さんに自分もやっているアピールはしないんですけどね(笑)。
 
 40代までは子育て&仕事だけで、運動は一切していませんでしたが、患者さんをはじめ、老けない人を見ると、みなさん必ずと言っていいほどきちんと運動しているんです。だから私も運動するようになりました。患者さんに教えられることも多いです。
40代から50代になった今、それほど大きく変わったという自覚はまだありませんが、年齢を重ねていくと、その人の内面や生き様が容姿に現れるということはつくづく感じています。だからこそ、まじめに生きていかないといけないなと思いますね。
 

2016/02/12

年齢とともに魅力が失われるのではなく、女性としての生き様が現れて、プレミアムがつくと感じています。(丹羽咲江さん)

 【Profile】
1966年9月24日生まれ。「咲江レディースクリニック」院長。
生涯に渡って健康で楽しく、生き生きと過ごすことをテーマに、診療の傍ら、東海三県の中学・高校・大学などで性教育の講演活動を行う。2014年12月には日本性科学会認定セックスセラピスト資格を取得。性科学者として、中高年のセクシャリティに関する治療にも携わる。




 50歳になった自分は、とってもさみしい状況になってしまうのかな…。離婚のダメージで心身ともに疲れきっていた30代後半は、そんな不安感でいっぱいでした。一生懸命に勉強してキャリアも積んだのに、自分のパートナーと対等な関係を築けなかったために、人生が振り出しに戻ってしまったような感覚が強くて。私が本当に学ぶべきことは何だったのか、改めて考えました。「自分のキャリアを決める学生時代に、対等な関係、妊娠や出産について、きちんと学ぶ必要がある」と感じ、いろいろな学校で性教育の講演活動をスタート。気づけば、クリニックで1日100人以上の患者さんを診ながら、年間70回近くの講演をするまでになりました。
 
 当時は更年期症状が強く出てしまい、体調も悪かったので、「50歳の誕生日に赤いドレスを着て、記念写真を撮れる自分でいよう」と心に誓い、ピルを飲んでホルモンの状態を安定させたり、マッサージで血行を良くしたり。エネルギー源になる肉や魚を積極的に摂ることも心掛けていましたね。そうしているうちに、いつの間にか元気になって(笑)。30代後半の頃に思っていた人生とは、全く違った感じになりました。


 「どうせ私なんて」とおっしゃる方も多くいます。私自身も以前は、歳をとったら劣化していくのだと思っていました。でも実際は、そうではなくて。年齢を重ねるほどに、その人の生きてきた歴史、人柄、苦労したこと、楽しかったこと、努力したことがすべて全身ににじみ出てきて、骨董品やクラシックカーと同じように貴重な品になっていくのです。そのために、体のお手入れは必要不可欠。ストレッチをしたり、食事に気をつけたり、しっかりと寝てストレスを溜めないなど、当たり前なことがより大事になってくると思います。


 50歳からは女性の生き様がより容姿に反映されやすいので、自分の心と体を大切に、より魅力ある成熟した女性になっていきたいです。

2015/11/28

次にどんな矢を打つかをいつも考えながら、目標高く、前に進んでいます。(伊藤麻子さん)

【Profile】
1960年11月24日生まれ。医師。
 50歳を迎えてから美容皮膚科医としてデビュー。総合病院での一般診療に長く携わる中で培った知識を活かしながらアドバイスしたり、患者として美容皮膚科へ通った経験から、相手が言えない部分を汲み取ったり。やさしい口調と細やかな配慮を強みに、美容医療に取り組む。

 
20代、30代の頃は、いつもノーメイクで服もユニクロでした。そんな私が変わったのは、40代に入り、気になり始めたシミやたるみを何とかしたくて、美容皮膚科へ通うようになってから。夢のある空間でキレイになる施術を受けることが楽しくて、2〜3ケ月に一度のペースで、糸を入れてたるみを解消したり、シミを取ったりしながら、リフレッシュしていました。

 
 「鶴舞公園クリニックで、カーボンピーリングを手伝ってくれる女医さんを探している」という話を聞いたのは、そんな時です。「ぜひやってみたい!」と思い、お客様に信頼していただくための確かな技術と接客を自分なりに追求しました。美容医療にふさわしい女医であるためには、自身もキレイでありたい。そんな思いのお陰で、今日の私があると実感しています。
 
 
 みなさんそれぞれに環境は違うもの。子どもに手がかかる時期、ママ友とのお付き合い、美容皮膚科へ通うためにお金をどうやりくりするか…。そういったことを私も経験しているので、あまり突っ走ったことは言えないと思っていますが、女性はキレイになると元気にもなれます。
 シカゴの建築家が「神は細部に宿る」という名言を残していますが、人の美しさも同じ。内面がから出てくる人間性や考え方も重要だと思い、今は好きなことや興味のあること、若い時にやりたかったことを、とりあえず一つずつでもいいから、やっていくようにしています。
 毎年、目標も立てていて、2016年は「人から褒めてもらえる長所をもっと伸ばすこと」、「自分を成長させてくれる人たちに囲まれて暮らすこと」、「目標達成のためにやるべきことを明確にして実行すること」です。
 50代は子育てが落ち着き、気が抜けてしまうこともあります。私は幸運にも美容医療の仕事にめぐり合うことができました。今までの経験を活かして、もう一度、新たなスタートを切った気分です。