素敵な50代の会

2016/02/12

年齢とともに魅力が失われるのではなく、女性としての生き様が現れて、プレミアムがつくと感じています。(丹羽咲江さん)

 【Profile】
1966年9月24日生まれ。「咲江レディースクリニック」院長。
生涯に渡って健康で楽しく、生き生きと過ごすことをテーマに、診療の傍ら、東海三県の中学・高校・大学などで性教育の講演活動を行う。2014年12月には日本性科学会認定セックスセラピスト資格を取得。性科学者として、中高年のセクシャリティに関する治療にも携わる。




 50歳になった自分は、とってもさみしい状況になってしまうのかな…。離婚のダメージで心身ともに疲れきっていた30代後半は、そんな不安感でいっぱいでした。一生懸命に勉強してキャリアも積んだのに、自分のパートナーと対等な関係を築けなかったために、人生が振り出しに戻ってしまったような感覚が強くて。私が本当に学ぶべきことは何だったのか、改めて考えました。「自分のキャリアを決める学生時代に、対等な関係、妊娠や出産について、きちんと学ぶ必要がある」と感じ、いろいろな学校で性教育の講演活動をスタート。気づけば、クリニックで1日100人以上の患者さんを診ながら、年間70回近くの講演をするまでになりました。
 
 当時は更年期症状が強く出てしまい、体調も悪かったので、「50歳の誕生日に赤いドレスを着て、記念写真を撮れる自分でいよう」と心に誓い、ピルを飲んでホルモンの状態を安定させたり、マッサージで血行を良くしたり。エネルギー源になる肉や魚を積極的に摂ることも心掛けていましたね。そうしているうちに、いつの間にか元気になって(笑)。30代後半の頃に思っていた人生とは、全く違った感じになりました。


 「どうせ私なんて」とおっしゃる方も多くいます。私自身も以前は、歳をとったら劣化していくのだと思っていました。でも実際は、そうではなくて。年齢を重ねるほどに、その人の生きてきた歴史、人柄、苦労したこと、楽しかったこと、努力したことがすべて全身ににじみ出てきて、骨董品やクラシックカーと同じように貴重な品になっていくのです。そのために、体のお手入れは必要不可欠。ストレッチをしたり、食事に気をつけたり、しっかりと寝てストレスを溜めないなど、当たり前なことがより大事になってくると思います。


 50歳からは女性の生き様がより容姿に反映されやすいので、自分の心と体を大切に、より魅力ある成熟した女性になっていきたいです。